ストック消費
開栓済みのものを含め30本以上のウイスキーを所持していますが、飲酒量が少ないのでなかなか減りません。しかもこのほかにジンもある・・・。
そこで今年は買うのを控えて、ストック消費に専念します。その分、来年はシングルカスクや長熟ものなど値が張るものに手を出したいですね。
(とかいってPayPayの25%ポイントバックキャンペーンを言い訳にシーバスリーガルミズナラ12年とローヤルを買ってしまいました。さらにメルカリでボウモア15年を購入。意志が弱い!)
ウイスキーの開き具合
さて、今回は余市の開栓直後のボトルと開栓してから半年経っているボトルの飲み比べです。余市は個人的にお気に入りのウイスキーで、ストレートとハイボールでよく飲みます。
ふと気になってネット上のテイスティングコメントを見ると、いくつかは「甘味が少なくドライなウイスキー」と評していました。しかし、手元にあるボトルを飲むとむしろ甘味を強く感じ、違和感を覚えました。もしかしたらウイスキーの開き具合が影響しているのかもしれません。
開栓直後のボトルはアルコール感が強い一方でウイスキー本来の風味が弱く、この状態を「閉じている」や「硬い」と言います。
反対に開栓から時間が経つとアルコール感がマイルドになるとともに、ウイスキーの個性が引き出され、この状態を「開いている」と言います。
もしかしたら私が見たテイスティングコメントの余市は開栓直後だったのかもしれません。開栓して半年が経った残量わずかなボトルがあるので、これから開栓するボトルと飲み比べて風味の違いを検証したいと思います。
基本情報
と、その前に余市の基本的な情報を抑えておきます。
価格は税込で4950円です。ボトルの裏面の説明によると、「やわらかな樽熟成香と麦芽の甘さ、豊かな果実香の調和。力強いピートの味わいと香ばしさ。穏やかに持続するオークの甘さとスモーキーな余韻が特徴」とのことです。
まずは開栓直後のボトル
香り:
注いですぐはアルコール感が強く、ほとんど香りを感じられません。
グラスを回して数分待ってみると麦っぽいような柑橘っぽいような甘い香りに加え、ほのかにスモーキーさを感じました。
味わい:
甘味は砂糖やはちみつのような強いものではなく、コクやうまみを感じる甘味です。蒸溜方式が石炭直火蒸溜だったり、新樽を使っていたり、珍しい製法に由来しているのかもしれません。
この甘味の強さだと「ドライなウイスキー」というコメントも決して的外れとは言えないです。
多少アルコール感がありますが、アルコール度数45%のノンエイジであることを踏まえると極端に強いわけではありません。
また、香りで感じたよりもよりスモーキーさが強く、かすかに潮っぽさも感じます。
つづいて開栓半年後のボトル
香り:
アルコール感がやわらいでいて、甘い香りが鼻腔にふわっと広がります。少しの酸味も感じられ、桃の缶詰や金柑の甘露煮のようです。
甘さの奥にスモーキーさと潮気があり、思わず笑顔になってしまうような良い香りです。
嗅ぎ比べてみると、開栓直後のほうは香りが弱く、線が細いですね。
味わい:
明らかに甘味が強まっているのがわかります。爽やかというより温かみがある甘味で、少しの酸味を伴っています。
また、アルコール感が弱まり、スムーズな飲み口になりました。
こちらも香りで感じた以上のスモーキーさがあり、余韻に残ります。開栓直後のボトルと比較すると、より強く長い余韻です。
強い甘味に酸味とスモーキーさが加わっており、バランスが良いです。
検証結果
こんなに違うのかと驚きました。断然、開栓半年後のボトルのほうが好みです。開栓直後のボトルと比べて、開栓半年後のボトルは以下の特長がありました。
・甘味が強い
・アルコール感が弱い
・余韻が強く、長い
・甘味、酸味、スモーキーさのバランスが良い
やっぱり私が見たテイスティングコメントは開栓直後のボトルでテイスティングしたのかもしれません。
余市を飲んでしっくりこないと感じた方は数か月寝かせてみることをおすすめします。