店主おすすめのウイスキー
今回は群馬県太田市のねもと酒店で以下の条件と好みを伝えて選んでもらい購入した、ダンカンテイラーのブナハーブン6年を紹介します。
・1万円以内
・スモーキーなものでもOK
初めて買ったボトラーズかつシングルカスクのウイスキーということで、記録を兼ねてテイスティングレビューをしたいと思います。
ちなみに、ねもと酒店には昨年末に訪れたのですが、店内は天井まで高さのある棚が並んでいて、そこにウイスキーがぎゅうぎゅうに陳列されていて、倉庫をそのまま店舗にしたような感じでした。今年7月に移転&リニューアルしたようでYoutube上の動画で見るとかなりオシャレになっていました。移転に伴い店名をThe Whisky Retailer NKに変更したそうです。
ダンカンテイラーというボトラー
ダンカンテイラーは1938年にスコットランドのグラスゴーで設立し、当初は樽を取り扱うビジネスをしていおり、後にボトラーとしての事業を始めました。
ラインナップはシングルカスクをカスクストレングスで瓶詰した「シングルカスク」や、カスクストレングスかつ小さな樽で追熟した「オクタブ」などがあり、今回のブナハーブン6年は「シングルカスク」のものです。
ダンカンテイラーのブナハーブン6年
ブナハーブン蒸留所はアイラ島にありながら、オフィシャルのフラグシップであるブナハーブン12年で使用されるモルトはほとんどピートを焚いていないことで有名です。ただし、今回のブナハーブン6年はボトルにある"Peated"の表記の通りピーテッドタイプで、オフィシャルとは違った味わいが期待できます。(オフィシャルのブナハーブンはまだ飲んだことがないのですが・・・。)
カスクストレングスでアルコール度数は54.3%。樽については表記がなく、詳細がわかりません。購入価格は確か8千円台後半でした。
ちなみにダンカンテイラーから同じようなスペックの7年物が「シングルカスク」からも「オクタブ」からも1万円以下で出ており、武川蒸留所販売のサイトで買うことができます。
まずはストレートで
香り:レモンと綿菓子を合わせたような酸味のある甘く爽やかな香りとピート香。若い熟成年数にしてはアルコール感が弱い。
味わい:レモン菓子のような酸味を伴った甘味が強く、ピートの印象は控えめ。ライトな酒質で、爽やかな口当たり。余韻はぶどうの皮のような若干の渋い苦み。
加水すると、アルコール感、余韻の苦みが弱まる反面、レモン菓子のような特徴的な甘さが薄れて漠然とした甘さになった印象。
熟成年数が6年と若く、アルコール度数が54度と高いのですが、飲んでいるうちに慣れてきてほとんどアルコールを感じなくなります。
おまけでハイボール&ロック
最後、ボトルにわずかに残っていた分をハイボールとロックにして飲んでみました。
ハイボールは甘味が消し飛び、ピート感だけが残ったような味わいに。口当たりはクリーミーになり、ハイボールに求めている爽やかさは感じられませんでした。レモンのような甘味と酸味が上手く活きると思っていたので意外です。
ロックも甘味・酸味が消え、ピート感とアルコール感だけが残りました。結構飲みにくいです。口当たりはこちらもクリーミーに。
飲み方はストレートが口に合いました。
おわりに
初のボトラーズウイスキーは熟成年数が若くパンチの強く、レモン菓子のような酸味と甘味が個性的で十分に楽しめました。8千円後半なら手に取る価値があると思います。
次は今回とは対照的に、スペイサイドの熟成年数20年オーバーのものを買ってみようと考えています。狙いは比較的安価であるマイナーな蒸留所のボトルで、グレンスペイ、アルタベーン、タムナヴーリンあたりに目を付けています。ただ、安価と言っても3万円前後するので、まだ先のことになりそうですが。