超基本のシングルモルト
グレンフィディック12年とグレンリベット12年は、初めての飲むシングルモルトとして選ばれることが多いようです。その理由として、スぺイサイドのウイスキーらしい華やかで飲みやすい味わい、シングルモルトとしては安価な4000円前後であること、スパーで買える入手性の高さなどが挙げられるでしょう。
私自身のことになりますが、実はつい最近までこの2本を飲んだことがありませんでした。ウイスキーを飲み始めたころなぜか飲む機会がなく、以降も「初心者向けのシングルモルト」というイメージのせいで、進んで手に取ろうとしませんでした。
一方で、この超基本の2本を飲まないままでいることに居心地の悪さを感じていました。そこに昨今ウイスキーの値上げや、個性的なウイスキーに飽きてきたなどのタイミングが重なり、今回ついに購入することにしました。(ちなみに、保険をかける意味で2本ともハーフボトルです。)
そこで今回はグレンフィディック12年とグレンリベット12年の2本を飲み比べし、初心に戻ってじっくりと味わいつつ、どちらが自分好みかを探りたいと思います。
基本情報
前述のように2本ともスぺイサイドのウイスキーで、ともにアルコール度数は40%です。2024年4月9日現在、近所のスーパーでグレンフィディック12年は3980円、グレンリベット12年は4580円で売っていました。
グレンフィディック12年をストレートでテイスティング
香り:
爽やかなりんごと麦の香り。香りの感じ方は弱い。
味わい:
良く言えば優しい甘さ。悪く言えば形容しがたい特徴のない甘さ。味が薄く、奥行きにかける。飲み込んだ後は舌にアルコール感とビターさが残る。鼻に抜ける余韻はほとんど感じない。
味が薄く、特徴をつかみにくいです。そのため実際以上にアルコール感が目立っている印象です。
グレンリベット12年をストレートでテイスティング
香り:
りんご系の爽やかな香り。グレンフィディック12年より重たい(濃い)。
味わい:
リンゴのようなフルーティーな甘味と酸味。鼻に抜ける甘く爽やかな余韻。
香りと味の濃さ、余韻に強さにおいてグレンフィディック12年を上回っています。また、酸味があることでより複層的な味わいになっています。
結論
お察しの通り、私は完全にグレンリベット12年推しです。はっきりと違うのは味の濃さ。真偽は定かではありませんが、最近のグレンリベット12年は以前と比べて味が濃くなったという話を聞きます。また、個人的に酸味があるウイスキーが好きなので、そこもぐっときたポイントです。気軽に飲める美味しいシングルモルトであり、今のボトルが空になったらフルボトルでリピートするつもりです。
一方のグレンフィディック12年は、すいすい飲めますが、味が薄くて物足りないです。似たような理由からグレンモーレンジィ10年もあまり好みではありません。多少重みがあり、ストレートで飲む醍醐味を感じさせてくれるウイスキーが好みです。
【追記(2024年4月19日)】
グレンフィディック12年をハイボールにしたらりんごのような風味がふわっと広がり、美味しかったです。このウイスキーの飲み方の正解はハイボールのようです。